蓮如上人物語 〜燎原の火の如く〜
蓮如上人物語(エピソード編)
第13回 信心の沙汰 1ページ
越前の吉崎から、蓮如上人は、ある日、超勝寺を訪れられた。(文明五年九月半ば頃)
ちょうど、月に一度、門徒が集う会合日であったが、蓮如上人は、その有り様を見られ、激怒された。すぐに、門徒に出されたお叱りの御文章が一帖目十二通である。
「抑、年来、超勝寺の門徒において、仏法の次第以てのほか相違せり」
冒頭から厳しく、住職も門徒も、仏法の目的が全く分かっていない、と突き放しておられる。
何が、蓮如上人の逆鱗に触れたのか。
「いかにもその座上にあがりて、盃なんど迄も人より先に飲み、座中の人にも、またそのほか誰々にも、いみじく思われんずるが、まことに仏法の肝要たるように、心中に心得おきたり。これ更に往生極楽の為にあらず、ただ世間の名聞に似たり」
寺での会合といいながら、実態は、住職を囲んだ酒宴に過ぎなかったのだ。

燎原の火の如く 〜蓮如上人物語〜